第22回 足もみ屋さんノマド パパアシモミスト太陽の「万葉集にみる人間模様」

はじめまして。河内長野市の本町で「足もみ屋さん ノマド」という若石(じゃくせき)健康法の足もみサロンをしています、パパアシモミストの太陽です。ママアシモミストのノマと足もみ三昧の毎日です。みなさんの健康増進と体質改善の「足(アシ)スタント」になるべく、足もみはもちろん、みなさんに足もみセルフケアをお伝えしています。アットホームなサロンで足もみ中に小学生のルナが登場することもしばしば。そんなときは、大きな心でにっこりほほえんでくださいね。

 

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足をもんで健康増進や体質改善につながるなんて・・・フシギと思われる方もたくさんおられるかと思います。足には身体の器官や臓器に直結する反射区というものが、若石健康法では64ヶ所あるといわれています。その反射区を一つ一つ刺激することで、血液循環がよくなり、器官や臓器の働きが正常になっていくのです。その結果、ホルモンバランスが調えられたり、身体のなかの老廃物が滞りなく尿として体外に排泄されたり、身体中の細胞に栄養が十分いきわたることになり、健康増進や体質改善につながる効果が期待できるのです。
ちなみに私の場合、足もみを通して、長年の悩みだった「腰痛」、「便秘」が気にならなくなるほど改善されている効果を実感しています。

足と健康や体質についての知識は、みなさまのご家庭でも伝えられていることがあるかと思います。たとえば、「疲れた時に足を高くして寝る」、「青竹ふみをする」など、認知度が高いのではないでしょうか。

日常生活をいとなんでいると、「疲れる」、「体調が気になる」ことは少なからずあると思います。その原因はさまざまですが、やっぱり「ストレス」が大きいのではないでしょうか。人が生きて、社会生活を行っている中では、「ストレス」を避けることはむつかしいことだと思います。仕事のことや子育てや家族のこと、まわりの人との関係などストレスのモトはたくさんです。ノンストレスであれば一番いいかもしれないですが、理想と現実は・・・。
よく現代社会はストレスの温床のようなことを伝えられますが、現代に限らず人は昔からがんばってきた歴史をもっています。
たとえば今からさかのぼること1300年ほど前の万葉の時代、やっぱり一生懸命人は生きていました。ストレスも多かったのだろうなぁと思ったりします。万葉の時代の代表的な書物『萬葉集』をみてもその断片をよみとることができます。
少し例をあげると、
山上憶良(やまのうえのおくら)は、
山上憶良(やまのうへのおくら)臣(おみ)、宴(えん)を罷(まか)る歌一首

 

憶(おく)良(ら)らは 今は罷(まか)らむ 子泣くらむ それその母も 我(あ)を待つらむそ
(『萬葉集』巻第三 三三七)
現代語訳:山上憶良臣が宴会から退出する歌一首
憶良めは もうおいとまします 子供が泣いておりましょう それ その 母親も わたしをまっていることでしょうから。
(出典:「日本古典文学全集」から)

という和歌を残しています。
また、同じく山上憶良は、子どもをテーマにした巻第五の八〇二歌なども残しています。
いつの時代も、家庭と仕事の狭間にゆれる気持ちはかわらないと思います。山上憶良の和歌の解釈についても、細かな視点でみれば多様な意見がありますが、あまり細かいことに目をむけなくてもこの場ではよいように考えています。いずれにしても、当時の官僚といわれる人たちもストレスはあったのでしょうね。
そしてそのストレスを解消するのに、お酒の力を借りていたと考えられる人もいます。
『萬葉集』の有名な歌人でもある大伴旅人(おおとものたびと)が、「お酒」をテーマにして連作をつくっています。ずばり連作のタイトルは、「大宰帥(ださいのそち)大伴卿(おおともきょう)、酒を讃(ほ)むる歌十三首(現代語訳:大宰帥大伴旅人卿が酒をほめ讃える歌十三首)」です。先述の山上憶良三三七番歌の次、三三八番から三五〇番歌までの連作になっています。たとえば、

 

験(しるし)なき 物を思はずは 一坏(ひとつき)の 濁(にご)れる酒を 飲むべくあるらし

(『萬葉集』巻第三 三三八)
現代語訳: くだらない 物思いをするくらいなら 一坏の 濁った酒を 飲むべきであろう。
(出典:「日本古典文学全集」から)
また、

 

夜(よる)光(ひか)る 玉といふとも 酒飲みて 心を遣(や)るに あに及(し)かめやも
(『萬葉集』巻第三 三四六)
現代語訳: 夜光の 玉といっても 酒を飲んで 憂さを晴すのに なんでまさろう。
(出典:「日本古典文学全集」から)
などなど。

日常の憂さを酒ではらすというところは、現代にも通用しますね。

『萬葉集』はその歌風を「質朴、素直」とあらわされます。また、感情をそのまま出す意味で「ますらをぶり」などとも評されます。それほど、人の心が素直にあらわされているのです。
恋の歌、別離の歌、その他いろいろな場面で人のもつ感情が素直にあらわれています。そんな息吹を感じると、人はこの時代、精一杯生きていたことが伝わってきます。
それは、やっぱり現代に通じると私は考えます。
いつの時代も、人は精一杯生きて、そしてストレスとむきあって、その解消法もそれぞれのかたちでもっているのです。
ストレスがあるわけですから、当然体調にも影響が出てくるはずですね。

今、私は足もみ三昧の生活をさせていただいています。
ひょっとしたら、万葉の時代の私もこんなことをしていたのかなぁと空想あるいは妄想(笑)にふけりながら、日々をおくっています。

ストレス社会は現代にはじまったわけではないと思います。
いつの時代も人は自分自身と向き合ってきたはずです。
当然、生老病死のスパイラルと向き合いつつです。
今、できることを精一杯して、悔いのない人生をおくるためにも、自分自身と自分の大切な方の健康増進と体質改善に気を配ることが大切です。
そんなお手伝いを、「足もみ屋さん ノマド」は行っていきたいと思っています。
ご縁いただくみなさまの、健康増進と体質改善の「足(アシ)スタント」になるべく、精進してまいりますので、今後ともよろしくお願いします。

 

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足もみ屋さん ノマド
パパアシモミスト 太陽 でした。

 

 

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