奥河内.info 廃刊のごあいさつ vol.2 〜ありがとうございました〜


10週年
 
奥河内.infoを運営する、デザイン企画事務所 atelier NOAHNOORが河内長野で生まれて、本日2020年7月6日、10年を迎えることになりました。
 
それに合わせ、奥河内.info情報誌を廃刊することとなりました。合わせて、WEB・SNSも年内に順次閉鎖となります。
 
奥河内.infoスタッフとして最後になりますが、立ち上げから苦楽をともにした初期メンバーからのご挨拶をさせていただきます。奥河内.infoはatelier NOAHNOORが立ち上がり、3年目、地域をまわり続け、ある程度ネットワークができた2013年に5人の女性チームで立ち上げたものです。他への就業等で離れたメンバーもおり、本日は3名よりご挨拶させていただきます。

 

 

〜スタッフよりごあいさつ〜

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奥河内.info廃刊に寄せて

 

記憶は定かではないですが、たしか2012年末、メンバーの熱き想いから派生し、個性あふれる4人と一緒に、2013.3月創刊の情報誌、奥河内.info(インフォ)と4月を初回とする定期イベントBON!BON!MARCHE(ボンマル)を始動させたと思います。2011年から自営業の補助も始めていたのと、能力のあるメンツを見て、自分のできることはほんのお手伝い程度と思って始めたおしごと。私の個人的理由もあり、ダブルワークを辞め、2018年末で自営業に専念することになったのですが、当時は、このルーティンワークが何年も続くことになるとは正直考えていませんでした。波に飲み込まれるように活動の場が広がり、仕事量も増え、たびたび思考ショートを起こしていたので、瞬き3回したら6年経過していた、というのが実感です(笑)

 

ノアノールの仕事は多岐にわたり、イベントや企画等沢山の経験ができましたが、なかでも思い入れのあるものがこの2つ。

 

インフォは“金剛山のふもとの奥河内エリア”、地元密着の情報誌なので、当然河内長野や千早赤阪村の事業者さん等の協力や掲載が無ければ何も生み出せないし、協賛店さまの掲載料が無いと運営できない。最初は知名度ゼロのため、「奥河内?なに?情報誌??」という厳しい反応はあたりまえ。そんななか、何もないところから始めたこの活動に手を挙げてくださったり、ご紹介をくださったあの方、この方。その手が無ければ挫けていました。積極的に経費を使って広告宣伝費を使いたい!!なんて店舗さんはどれ位いらっしゃっただろうか。店舗廻りを続けて、徐々に訪問先の反応が変化してきたときは素直に嬉しかったのを覚えています。協力するわー、広告をするならインフォに、インフォで広告して欲しい、と本当にありがたかったです。掲載いただいたみなさんに、刷り上がったインフォを発行日前にお持ちして「ほやほやですよー。こんな感じです」って一緒に確認をしてさまざまな反応をいただいたり、その後の設置行脚で協力店のみなさんとの立ち話は楽しく貴重な時間でした。

 

BON!BON!MARCHEは、当時、雑貨屋さんや作家さんが共同でイベント開催するということはあったなか、ハンドメイドが全く得意ではなく、ただただ、イベントへ行くのが好きな人だったわたしが運営にまわるというびっくりの展開。当初は毎月第一日曜日開催というスパルタルーティンが2年続きました。その間、代表とともに、減っていく出展者さんと来場者対策に出展者さんとのやりとりから声を聞いてみたり、WEBサイトでの告知を増やしたり、ほかイベントに勉強しにいったり頭を悩ませる日々。幸いなことに、施設へお願いをしたり、お声がけをいただいたりと、3年目からは移動型の年に5回程度のイベントへと規模とともに変化していきました。インフォと同じく、当初から快く出展を受けてくださった店舗さんや作家さんが居なければ成り立たなかったボンマルです。暑くても寒くても風が吹いても主催して、自分も楽しい、そういうイベントでした。

 

両方の企画に共通すること。どちらも通年関わる内容だったので、スタート時は片手間で考えていたことが、まもなく本気で真摯に進めていかなければいけないことを理解しました。失敗をしたり、内容についてご意見をいただいたり、よきにつれ悪きにつれ主婦集団と揶揄されたこと、運営していく上で苦しいときもままありましたが、それもひっくるめて経験したからこそ、関連からの仕事ができたり、みなさんと知り合うことができ、糧になりました。ありがとうございました。
さいごに。この2つの仕事を中心に、天川氏はじめ、ノアスタッフとお仕事ができて濃い数年を持てました。インフォもボンマルも大事な大事な企画。でも、ものごとは常にブラッシュアップして進化をするか変革が求められるものでしょうし、いまの大変な情勢で河内長野市もどうなっていくか心配ではありますが、インフォの廃刊という点が向こうの点と繋がって「たのしいこと」に変化するのを楽しみにしてます。
 
櫻井まどか

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こんにちは。
編集ライターの安井です。

創刊から7年間、奥河内.info(以下、インフォ)をご愛読いただきまして、ありがとうございました。わたしがインフォの原稿を書くことになったのは、産後ダイエットで通ったダンスフィットネスで、アトリエノアノール代表天川と出会ったことから。大阪市内で編集・ライターとしてバタバタと働き、若さもあって必死で駆け抜け、「第3子こそは出産・育児をゆっくり!」と思っていたところに声がかかりました。

「一緒に地域情報誌を創らない?」

都心は都心の魅力がありますが、郊外は郊外のなんともいえないゆっくりの空気感があって、あわただしくなく、深呼吸すると心が丸くなる。わたしの生活のなかで、子育てのなかで感じることを、クリエイティブに表現できたら。そんな想いから、住居地である河内長野全域を、天川とともに取材する日々が始まりました。

飲食店や美容室、工務店。いろんな職種のお店の取材もあれば、地域で活動する方への取り組みを取材、たくさんの人に出会い、河内長野に住む人にその良さを知ってもらえるように、と原稿を書き続けました。年内で閉鎖が決まっている「infoWEB」は、わたしの原稿の宝庫でして。過去の原稿はここから拾い、また書くといった感じで、はや7年。

そんなライター安井の「河内長野いいトコいいヒト」を最後にちょこっとまとめてみました。

●野菜
 取材当初、最大のビビりポイントが、「地産野菜が新鮮!キレイ!だから美味しい!」です。わたしは大阪市内育ちなので、この野菜の違いに、驚きが隠せず。その理由は、朝採りして、すぐに買える農家さんが近くにいること、「朝夕の寒暖差が大きく、土もいい」と、いいコトづくめの畑環境。「さすが大阪のアルプス!」と思った次第です、笑。

th_野菜

●飲食店
 その美味しく、美しい野菜を使って料理する飲食店が多い! とくにインフォに掲載いただく、飲食店は地産地消に積極的でしたね。さすが食材選びのプロ「料理人」は、この美味しい河内長野産野菜を見逃さないんです。農家さんから直接取引したり、直売所を利用したり、地域の美味しさをつめ込んだお料理を提供されています。結果、わたし自身もお気に入りのお店がいくつかあって、今でも「美味しいもん食べたい!」欲にかられた時は、地域店へGOです。
th_飲食店SpecialThanks!  Bb cafe様


●美容室
 バラエティ豊富、特色が多岐にわたりますね。例えば都心だと、デザイン重視もしくは価格重視、この二極かなと思うのですが、河内長野には、流行発信系サロン・美髪追及型サロン・お人様サロン、医療ウィッグに対応した心配りが行き届いたサロン、オーナーの想いが明確で特化しています。なので、お客様は選びやすい。サロン側も万人受けを目指さず、お客様の性格や個性を重視して考えている。お客様は心を満たしてくれるサロンに選ぶことができて、スタイリストに出会うことができるだろう、と。読者の皆さんが、都心までいかなくても自分にぴったりの美容室をみつけてくれていたらうれしいな、いつもそんな気持ちで原稿を書いていました。
th_美容室SpecialThanks!  tranq hair desigh様

●工務店
 河内長野の暮らしをたのしむ=おうち生活をたのしまなくては! 地域の特性上、中古戸建のリフォームが多いかなというのもあり、インフォで幾度か企画した「リフォーム特集」。反響が大きく、大好きな原稿でした。地元の工務店はとにかく相談しやすい。対応がはやい。だからか、お気に入りの工務店に続いてお願いするリピーター定着率が高い傾向にあります。「おおさか河内材」を使うなど、こちらも地産地消への取り組みが積極的で、これまた「おうちとまちのフィット感」が半端ない。さすがの「大阪のアルプス」、とここでもまた思うのです、笑。

th_工務店SpecialThanks!  家工房様

●地域活動するひと
 河内長野での暮らしをよくしたい。まちをたのしくしたい。こういう方にたくさん出会いました。それはインフォのスタンスと同じで、アトリエノアノール代表天川もこの想いを持つ人でした。みなさん、ボランティアで労力や時間をかけて取り組んでいらっしゃって、その想いはけっしてノリだけではなく、静かにふかく、そして熱いもの、でも心地いいソーシャルディスタンスをもっていたりします。取材でお話を聞いても、そんな感じ。毎回、ほっこりでした。その空気感は地域のイベントなどで感じることができるので、また機会がありましたら、ぜひ足を運んでくださいね。

th_活動SpecialThanks! 奥河内のチカラ

●クリエイティブなひと
 これがまたけっこういる、といった印象。市内には有名な工房もあり、革職人さんや自転車屋さん、モノづくりの作家さん、デザイナーやWEBクリエイター。音楽をたのしむ人も多くて、芸術的な要素も大きく、みなさん河内長野での暮らしや活動をたのしんでいます。このゆっくりと優しい空気感が、心のエネルギーとなって創造力をかきたてるのかもしれない。「クリエイティブなひと」の作品はまちのあちこちで出会えるので、ぜひ探してみつけてほしいな、と思います。

th_クリエイティブ
SpecialThanks!   photo by 関一也

 


と、あれこれ書いていると長くなってしまいましたが、
22年間ずっと編集・ライターをしてきたわたしは、今でも河内長野での暮らしを気に入っています。創刊当初、小さかった子どもたちが、高校生や中学生と大きくなって、生活が変わり、わたしも家から外へと戻る時期がやってきました。
河内長野での取材を通して思うのは、これから子育てがはじまる人、どこかにお勤めで週末の癒しをもとめる人、みなさんがたのしめて満たしてくれるまちであってほしい。この先も、「奥河内info」で表現した世界観が、まちにあふれるといいな、と思いつつ。筆をおきます。

「奥河内info」をご愛読いただいた読者のみなさま、取材をさせていただいたお店や企業のみなさまには、たいへんお世話になり、ありがとうございました。

心より感謝申し上げます。

「奥河内info」編集ライター安井美保子

th_わたし

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atelier NOAHNOOR 代表天川です。
 
まず、奥河内.info廃刊のお知らせが急になってしまったこと、協賛、取材、設置ご協力いただいたみなさま、また毎号を楽しみにしてくださっていた地域のみなさまには大変申し訳ありませんでした。
 
私たちの子育てや働き方が変化をしていく中で、今回のコロナ禍となり、子どもたちとステイホームをする毎日を過ごし、おおきく自分たちを見つめ直す機会を得たこと、また、創刊当時からメディア環境も大きく変化したこと、スタッフと話し合い、前を向いて決めました。

 

いろいろな出会いの中で、本当にたくさんの方に助けられ、励まされ、ひとつの節目にたどり着くことができました。出会いの多くはこの奥河内.info、また、つくるつながるコミュニティBON!BON!MARCHEで得たものです。
 
今から16年前に結婚を機に、横浜より河内長野へ移住。子育てをする中で地域への感謝の気持ちが芽生え、2010年の起業当時、なにか自分にもできることはないだろうか?と、考えた時に思い浮かんだのは広告代理店でデザイナー・アートディレクターとして培った経験を活かし、ブランディングとメディアミックスをつくるという考えでした。立ち上げの際に「奥河内」というキーワードでデザイン化して、地域を「情報誌×情報サイト×イベント」、この3つのメディアで大きく囲むことで、地域のつながりづくりができるのでは?と、おぼろげに思ったのを覚えています。(2010年当時家族に話したところ、それはまたえらい壮大な計画やなぁ、、、と失笑されたのを覚えています笑)(それはのちに地域交流会の開催へとつながり、昨年100人規模で開催したのが今では夢のようです)
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活動をつづけるうちに大きく感じたのは「地域のチカラ=人」であることでした。どんどん地域の人が面白くて、つなぎつづけてきた10年だったように思います。奥河内.info、また、つくるつながるコミュニティBON!BON!MARCHEで得た人とのつながりは数えきれないほどのものだったと実感しています。ご縁いただいたみなさまには感謝しかありません。ありがとうございました。
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奥河内.infoは廃刊となりますが、これからも「地域を楽しく!」をモットーに、まちのデザインのお仕事をお手伝いさせてさせていただきますので、またどこかでみなさまとお会いすることがあると思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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最後にはなりますが、ご愛読いただいた地域のみなさま、ご協力いただいた地域のみなさま、またスタッフのみんな、そして何よりも家族に心から感謝を込めて。
 
ありがとうございました!
 
奥河内.info 代表 天川麻子
天川

 

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おまけ
全部もっていたらスゴイ!
そして私たちが年を重ねたとともに、デザインも大人びてきています笑

th_IMG_1488 第1期デザイン

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第2期デザイン

th_IMG_1490第3期デザイン

th_IMG_1492第4期デザイン

th_IMG_1493幻の創刊号のラフ見本誌

i’m forever grateful for you!!